KPCは、来週から4週間の夏休みになります。まだ、内定していない人は、この期間こそ、就職活動に力を入れて下さい。新しい求人は少なくなりました。No.171(8.17)までの求人票が来ています。8月10日の「2001夏季北九州会社合同説明会」には、事前に、応募したい会社を絞り込んで参加のこと。
これまでに、内定者の出た会社を以下に紹介します。
次の予定は、求人票(No.171まで)などから、抜書きしたものです。インターネットでの採用の会社もあり、それらは、これに出ていない場合があります。
求人票受付番号No.171(8.17)までが届いています。そのうち、情報技術科と科不問の求人企業はつぎのとおり。なお、No.149は、専門課程の求人が追加されています。
日経コンピュータ誌7.16号pp.204-211に、KDDI情報システム本部ネットワークシステム開発部長・繁野高仁氏の論文「情報システム部門のあるべき姿を描き、人材を育成せよ−プロを育てる体系的研修を開発−」があった。この論文では、質の悪いプログラムを作る方が儲かるようなソフト会社の日本の現状に対して、顧客である情報システム部門にも責任の一端があり、良い情報システムを評価できること。情報システム部門のあり方と必要な人材、そして必要な人材を育成するための教育について述べている。
以下に、見出しを列挙する。 情報システム部門の現状 情報システムの本質 情報システム部門の位置付け システム部門は購買代理店 システム部門の責務と必要な能力 2種類のアナリストが必要 新たな研修カリキュラムを導入 研修の実施状況と今後の課題
先日の北九州ソフトウェア研究会のKPC見学会での宮本さんのお話の中でも、情報システムの開発・保守に関しての必要な技術分野についての指摘があったのを思い出した。
No.10『マイクロソフト・ウェイ』の中で、マイクロソフトの採用での考え方が、紹介してあった。「プログラミング言語の経験よりも、思考モデルの作成能力を重視している。」
繁野の論文に述べてあるが、「大学のカリキュラム-コンピュータサイエンスやソフトウェアエンジニアリング−がコンピュータベンダーやソフトウェアベンダーの技術者向きの教育といえる。
・・。近年やっと、米国を参考にして、顧客満足度、費用対効果(投資効果)の向上を目標とした情報システム学が情報処理学会を中心に検討されるようになってきた。
したがって、こうした現状を踏まえると、人材育成を社内で行わざるを得ない。冒頭に述べた合併に伴う価値観の共有という目的も含めて、筆者は、新しい研修カリキュラムを作成し、それを使って社内研修を行っているところである(図参照)。
表●KDDIの新しい研修カリキュラムの概要 ビジネス・モデルの作成/要件定義能力、システム・アーキテクチャ構成力などの向上を目指すことが主眼である。
(共通科目) 情報システム基礎 オブジェクト指向基礎 (ビジネス・アナリスト・コース) モデリング基礎 JSDによるモデリングのケーススタディ (システム・アナリスト・コース) アーキテクチャ基礎 アプリケーション設計 ソフトウェアアーキテクチャ (プロジェクトマネジメント・コース) (ITスペシャリスト・コース)
表●KDDIの新研修カリキュラムの詳細」
小生の論文でも、紀要(kpc93)一般情報処理教育についての「2.2 情報系専門教育」で、これらについて、報告していた。
著者の最後の段落では、「・・・。日本のソフト産業はかなり特異な存在でり、鎖国状態にあるのではないかと思う。その意味でも、しっかりとした視点を持って、日本の将来を担う情報技術者の育成を図っていきたいと考えている。」と結んでいる。
以上